季節は晩秋に入り、めっきり寒くなりました。
寒さにめっぽう弱い私には厳しい季節がやってきました。

現在、豊岡教室の中学3年生は、理科の授業で「運動とエネルギー」を学んでいます。その後、「地球と宇宙」の単元に入ることになります。この2つの単元は大いに関連があります。

今から400年ほど前に存在したガリレオとニュートンという人物の名前は、教科書の「力」や「物体の運動」を扱う章では必ず目にします。自由落下の項では、ガリレオの物体の落下実験が紹介されています。また、ニュートンは力学の体系を確立した偉大な科学者で、力の大きさを表す単位の名にもなっています。
この2人は宇宙を研究する天文学者でもありました。

私個人としては、天文学は、その時代の極めて優秀な学者によって、最新の科学と最先端の観測装置を駆使し、私たち人類の足ではたどり着くことさえ不可能なはるか遠くの宇宙をも観測・研究する、素晴らしい学問だと思います。

ガリレオが地動説を主張する本を書いて、宗教裁判にかけられた話は有名です。当時は天動説こそが正しく、教会の教えに逆らう地動説はとうてい受け入れられませんでした。彼の唱える地動説は強制的に破棄されることになりましたが、「それでも地球は(太陽のまわりを)回っている」と言ったとされています。その後、ニュートンが万有引力の法則を発見して、地動説が正しいことを決定的なものにしました。(ちなみに、ガリレオの裁判の350年後の1992年に、ローマ教皇が、地動説を撤回させた裁判が間違いであったことを認め、公式に謝罪したそうです。)

このガリレオやニュートンの時代の遙か昔、5000年前にはエジプトでは約365日ごとにナイル川が規則的に氾濫(はんらん)することに気が付いていたと言われています。また同じ季節に、東の空からシリウス星が昇り始めることも知っていたそうです。この間に新月が12回あることから1年を12ヶ月とし、1ヶ月分を30日と等配分したために、残った5日分を最後の月に付け加えました。これを太陽暦と言い、現在私たちが使っているカレンダー(暦)の原型になったそうです。
つまり、日常私たちが用いている時間の区切り(一日、一月、一年)は、太陽や月の運動から得られたというわけです。

こうして、人々の生活に役立てようと暦や時間の区切りが作られたのですが、それは、教科書の「地球と宇宙」の章でも扱う、太陽や月の動き、惑星の運動、星の見える位置や時間など、大昔から行われてきた観測が基礎になっています。
このことから、天文学は「最古の科学」と言われています。そして、現代における最高の頭脳集団によって研究されている「最新の科学」でもあるわけです。

そう考えると、中学3年生の2学期から3学期にかけて学ぶ「運動とエネルギー」と「地球と宇宙」の単元は中学校理科の勉強の締めくくりにふさわしい魅力的な内容だと私は思います。

ところで、前述のシリウス星は(太陽を除けば)地球上から見える最も明るい恒星です。冬の大三角形を構成する星の中でも、ひときわ輝きをはなって見えます。

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シリウスとプロキオンとベテルギウスの3つの頂点を結んだ三角形が冬の大三角形


冒頭で、私には厳しい季節がやってきたと書きましたが、冬は一年でいちばん星がきれいに見えるシーズンで、冬の大三角形が楽しめるのは、まさにこれからの季節です。


豊岡教室 横井